今回のお問い合わせはとある企業様から。内容は下記のとおりでした。
職場のPCが1台だけ、無線接続の場合にインターネットに繋がらなくなりました。状態をいろいろ確認すると
1.有線接続×職場内LAN → ○
2.有線接続×インターネット → ○
3.無線接続×職場内LAN → ○
4.無線接続×インターネット → ×他のPCはインターネットに繋がります。何が原因でしょうか。よろしくお願いします。
1台だけ、というのがポイントですね。インターネット回線の問題じゃないな。以下に対応録を記載します。
無線lanは繋がるがインターネットが繋がらない!
無線LANに繋がるってどういう状態?
質問者様いわく、同一の職場のパソコンの共有フォルダが閲覧できるのでオッケーとのことでした。ここでいうオッケーとか無線を通じて他のパソコンと通信できてるよ、ということですね。オッケー。
インターネットに繋がらない
おちついてください僕(何
パソコンでコマンドプロンプトを開いてpingを実施してみましょう。
コマンドプロンプトをスタートボタンのプログラムとファイルの検索でcmdと入力してエンターキーを押します。
ping 8.8.8.8と入力してエンターキーを押します。
結果でもし下記のように表示されればpingOKです。
8.8.8.8 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
8.8.8.8 からの応答: バイト数 =32 時間 =83ms TTL=54
8.8.8.8 からの応答: バイト数 =32 時間 =79ms TTL=54
8.8.8.8 からの応答: バイト数 =32 時間 =69ms TTL=54
8.8.8.8 からの応答: バイト数 =32 時間 =74ms TTL=54
もし下記のように表示されていればNGです。
8.8.8.8 に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
要求がタイムアウトしました。
要求がタイムアウトしました。
どうでしょうか?OKような結果になりました?ならばインターネットへの接続経路は確保されていますね。8.8.8.8ってインターネット上のgoogleさんのサーバなのでそこから応答があるということはインターネット回線が断しているわけではなさそうです。
では次はping www.yahoo.co.jpは?
結果でもし下記のように表示されればpingOKです。
edge.g.yimg.jp [183.79.248.252]に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
183.79.248.252 からの応答: バイト数 =32 時間 =76ms TTL=53
183.79.248.252 からの応答: バイト数 =32 時間 =130ms TTL=53
183.79.248.252 からの応答: バイト数 =32 時間 =66ms TTL=53
183.79.248.252 からの応答: バイト数 =32 時間 =79ms TTL=53183.79.248.252 の ping 統計:
パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
最小 = 66ms、最大 = 130ms、平均 = 87ms
結果でもし下記のように表示されればNGです。
ping 要求ではホスト www.yahoo.co.jp が見つかりませんでした。ホスト名を確認してもう一度実行してください。
どうでしたか?NGでしたか?
なるほど、これはDNSの機能がうまく動いてないですな。
職場のパソコン1台だけ接続できない原因は
結果からいうと原因はネットワークの設定でdnsが職場の固定IPになっていたことが原因だということでした。。こんな設定でした。
有線LANのネットワーク設定は全て固定IPで設定しておりDNSも固定。無線でIPは自動構成にしたけどDNSを固定IPにしていたとさ。ちなみに有線のNICの設定はこんなんでした。
がっつりIPアドレスを固定していますね。有線LANの設定がこうだったから無線も同じく~にしようとして設定が残ってしまったんでしょうな。
僕は今回のこの状態をお客さんから聞いて、「ああこの会社さん、社内DNSサーバを構築してるんだなあ、アクティブディレクトリ環境なんだなあきっと」と一人でぼやいておりました。
それはまた別のお話としてDNS=名前解決が正しくできていないとインターネットは閲覧できません。
社内のパソコンの共有フォルダはIPアドレスでアクセスしてたからオッケーでしたとさ。オッケー。
結論
1台だけ繋がらないパソコンがあった場合は繋がるパソコンとの見比べを。
設定箇所は複数にわたるので大変ですが2人で繋がるほう、繋がらないほうの設定を同期して確認すれば漏れも少なくなるかなあと思います。
僕達IT業界の人間はこれを「クロスチェック」と呼びます。ヒューマンエラーを少なくするチェック方法ですね。
あなたのインターネット閲覧の問題が解決することを微力ながら願っております。最後まで読んでいただきありがとうございました。